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007オオカミとおばあさん

狼とおばあさん

腹を減らしたオオカミが、
食べ物をさがしてうろついていました。
あるところへくると、
小さな子供の泣き声が聞こえ、
おばあさんがこういうのが耳に入りました。

「泣きやまないと、オオカミにくれてやっちゃうよ。」

おばあさんの言ったことを真に受けた狼は、
立ち止まって長いことじっと待っていました。

夕方になると、
おばあさんが子供をあやす声が
また聞こえてきました。

「狼のやつがここにきたら、
たたき殺してやろうね。」

それを聞いたオオカミは、
こう言って立ち去りました。

「この農家じゃ、
言うことが一貫していないね。」

母親と狼

ある早朝に、
狼は村はずれの小さな家のあたりをうろついていました。
すると、
子どもが家の中で
泣いているのが聞こえてきました。
それから、
母親の声で、
「しっ、ぼうや、静かに!泣くのをお止め、さもないとお前を狼にあげちゃいますよ」
いうのが聞こえました。

狼は驚きましたが、
とてもおいしい食事にありつけそうな見込みに喜んで、
開いてる窓の下に座り、
子どもが渡されるのを今か今かと待っていました。

しかし、
子どもがぐずり続けていたけれど、
(機嫌が悪くて泣いたりすねたりする。むずかる。)
狼は一日中待って無駄に終わりました。
すると夜にかけて、
窓のそばに座って
赤ん坊を揺らして寝かしつけながら
話している母親の声が聞こえてきました。

「ほら、ぼうや、ほら!狼にお前をあげませんよ、ええ、ええ、あげませんとも、狼が来たらお父さんが殺しちゃいますよ!」

ちょうどそのとき、
父親が家がみえるところにやってきました。
狼は賢く走って、
犬から命からがら逃げました。
(やっとの思いで。かろうじて。)
Do not believe everything you hear.
聞いたこと全部を信じてはいけません
オオカミとおばあさん  

お腹の空いたオオカミがエサを探して、
さまよっていました。  

ある所へさしかかると、
子どもの泣く声と、
おばあさんがその子を叱っている声が聞こえました。

 「もう泣くのはお止め。止めないと、お前をオオカミにやってしまいますよ」 

「しめしめ」  
オオカミは、
おばあさんが本気で言っていると思ったので、
そこに立ち止まって長い事待っていました。  そのうち、日が暮れてしまいました。  

するとまた、
おばあさんの声がしましたが、
今度は子どもをあやしながら、
こんな事を言っているのです。 

「よしよし、いい子だ。オオカミが来たら、おばあちゃんと坊やと二人で殺してやろうね」  

これを聞いて、
オオカミは、 

「ここの家の人は、口でいう事と実際にする事とが別々らしいわい」 
と、
言いながら、
また歩き始めました。  

このお話しは、
言う事とする事が全然違う人たちに聞かせるお話しです。
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